枝豆・大豆
2009年栽培
栽培とメモ帳
大豆の完熟前の若莢を収穫して食する形態をエダマメと称している。各種栄養素がバランスよく含まれているので夏の食欲不振(夏バテ)を乗り切るには重要な食品の一つです。
そのような目的のためには「エダマメ 早生種」と書かれている種を用いて栽培します。7月〜8月に収穫するにはそれぞれ約3か月前に種を蒔くとよいでしょう。(関東地方 露地栽培5月初旬→7月初旬収穫)それ以前収穫を目指すには地温上昇の対策を施して発芽を促しポット育苗を併用しつつ定植すると約一か月収穫期を前倒しすることができます。
収穫期をそれ以降にするには中生種又は晩生種と書かれた種を蒔きます。これらは収穫期間まで長くかかる分味の良い?ものが採れるといわれていますが、その分病虫害の被害リスクもありますのでその対策が重要と言われています。ですからエダマメとして栽培するには早生種が最も栽培に適している品種であると思われます。
種袋に晩生種と書かれた種はエダマメとして収穫はできますが、主として完熟して収穫するものに適しています(大豆、黒豆、小豆等々)。この品種の特徴として開花する条件が日長に関係し、短日でないと開花が促されないので(当然ですが花が咲いてから結実するので)この品種を5月に播種することはできません。よって晩生種は盛夏頃に播種して晩秋に収穫する作型になりますが、正月の黒豆として栽培するのも面白いです。
栽培の適地はやや粘土質で水持ちの良い土壌が適しています。ですが帯水、冠水するような場所も根が嫌いますのでそのような場所では高畝にして栽培し、日当たりの良い場所を選びます。また施肥は窒素を少なめにしリン酸多めに、カリ分はその中間位を目安に施します。豆類は根に根瘤菌が寄生し、こぶ状の粒を形成して空気中から窒素を取り込みアンモニア態窒素をエダマメに供給する組織があるので施肥には窒素分を少なくてもよいといわれています。
エダマメ栽培には土壌水素濃度指数は弱酸性から中性が適すると言われています。肥料によっては酸性肥料やアルカリ性肥料、中性肥料がありますのでそれらを加味して施す必要があり、混合して施肥すると害が出る組み合わせもあるので肥料の注意書きにも注意する必要があります。家庭菜園では苦土石灰や安価な有機肥料である鶏糞を施す傾向があるため、どちらからというとアルカリ性に傾く傾向があると言われています。この傾向の一つは書籍やTV番組などで土壌検査の前提もなく苦土石灰を施す記述や場面が見聞きされることが原因だと思われますし、酸性土壌の害を強調してもアルカリ土壌の害(こちらのほうが大きい)はあまり語られない、または石灰を施す害はあまり語られていないと思うのですが。ともあれこれらの傾向は耕作者が多量の施肥をすることが原因であることは間違いないことではある。
追肥は生育の様子を見ながらNK化成又は単肥を施します。リン酸分は追肥の効果が少ないのですべて元肥として施しておきます。エダマメの収穫適期は見極めることが難しく、莢が膨らんできたらまず一株収穫し食してみてその手ごろ感をつかんで適宜収穫するのが良いと思います。採り遅れは味、香りにも影響し、極力避けるようにします
また、家庭菜園では播種を半月ほど遅らせ結果的に三回ほどにすると旬のエダマメを長く楽しむことができます。
最後に圃場直播する時は周囲の環境によっては鳥害のリスクがありますので、不織布などでトンネルあるいはべた掛けすることをお勧めします。
5月24日
種まき 育苗
6月4日
美姫 (黒豆)
6月9日
定植
7月5日 左うね茶豆 右うね黒豆
7月17日
茶豆より黒豆が約30cm草丈が高い
9月4日
莢が褐色になる
9月25日
収穫乾燥
9月27日
選別約1.5kg
5/24
6/4
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作物名 | えだまめ・だいず | ||||||||
科 族 目 | まめ科だいず属 | ||||||||
原産地方 | 東アジア | ||||||||
作物特性 | タンパク質、脂質の多い高カラリー食品、ミネラルも豊富に含み(Naを除く)ビタミンB葉酸群、C、E、K、食物繊維も多い | ||||||||
栽培特性 | タンパク質(各種アミノ酸)は筋肉や血液を構成して生命をつかさどり、効率よく人体を維持している栄養素の一つです | ||||||||
糖質は血液により筋肉、脳細胞に運ばれそれらを働かせる為のエネルギー源となり、力や熱を得る元となります | |||||||||
食物繊維は主に消化器官を適切な状態に保つと共に、それによって各種の生活習慣病の予防に寄与している | |||||||||
脂質は高エネルギーの栄養素又、体内で必要な必須脂肪酸の摂取に重要な栄養素 | |||||||||
カリウム:ナトリウムを対外に排出する効果のあるところからそれに伴う血圧の低下など生活習慣病予防に寄与 | |||||||||
マグネシウム:造骨に必要とされ、又自律神経の安定に寄与し各種生活習慣病を予防する | |||||||||
カルシウム:体を支える骨格や歯などを構成する重要なミネラルで不足すると骨の弱体を招く | |||||||||
鉄:赤血球を構成するヘモクロビンの成分で体内に酸素を供給する重要な働きがあり不足すると貧血症になる | |||||||||
リン:カルシウムと共に骨を構成する重要な要素ですがそれらのバランスが重要だといわれています | |||||||||
亜鉛:味覚をつかさどり、代謝を活性化する重要な要素で、肌の美容にも好影響があるといわれている | |||||||||
銅:赤血球を作るのに触媒としての作用があり、鉄とのバランスの取れた摂取が必要 | |||||||||
マンガン:エネルギー代謝に必要な酵素や生体維持の為の各種酵素の成分として必要ミネラル | |||||||||
品種等 | くろべー、美姫、はやみどり、ふさみどり、滝姫、 | ||||||||
生育土壌 | pH6〜7 水持ち良く通気性がある(土壌乾燥に注意する) | ||||||||
播種時期 | 5月〜7月 | ||||||||
植付時期 | 5月〜8月 | ||||||||
発芽地温 | 20〜25℃ | ||||||||
生育温度 | 20〜25℃ | ||||||||
収穫時期 | 8月〜10月 | ||||||||
保存方法 | 加熱後冷凍 | ||||||||
えだまめ・だいず | 単位は上段を除き100g当りmg(mg/100g) | 日本食品標準成分表より | |||||||
構成物質 | 熱量(Cal) | 水分g | タンパク質g | 脂質g | 炭水化物g | 灰分g | |||
摂取目安 | 2500 | 60 | 70 | 400 | |||||
生・果実 | 135 | 71.7 | 11.7 | 6.2 | 8.8 | 1.6 | |||
ゆで・果実 | 134 | 72.1 | 11.5 | 6.1 | 8.9 | 1.4 | |||
大豆 | 417 | 12.5 | 35.3 | 19 | 28.2 | 5 | |||
無機質 | ナトリウム | カリウム | カルシウム | マグネシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 | 銅 | マンガン |
摂取目安 | 4000≧ | 2500 | 1000 | 350 | 1000 | 10 | 10 | 1 | 4 |
生・果実 | 1 | 590 | 58 | 62 | 170 | 2.7 | 1.4 | 0.41 | 0.71 |
ゆで・果実 | 2 | 490 | 76 | 72 | 170 | 2.5 | 1.3 | 0.36 | 0.74 |
大豆 | 1 | 1900 | 240 | 220 | 590 | 9.4 | 3.2 | 0.98 | 1.9 |
ビタミン | A(カロテン) | A(レチノール) | B1 | B2 | ナイアシン | B6 | B12 | C | D |
摂取目安 | 0.7 | 1.5 | 1.5 | 15 | 1.5 | 0.0024 | 100 | 0.005 | |
生・果実 | 0.26 | 0.022 | 0.31 | 0.15 | 1.6 | 0.15 | 0 | 27 | 0 |
ゆで・果実 | 0.29 | 0.024 | 0.24 | 0.13 | 1 | 0.08 | 0 | 15 | 0 |
大豆 | 0.006 | 0.001 | 0.83 | 0.3 | 2.2 | 0.53 | 0 | Tr | 0 |
ビタミン | E | K | 葉酸 | パントテン酸 | |||||
摂取目安 | 10 | 0.07 | 0.25 | 7 | |||||
生・果実 | 9.9 | 0.03 | 0.32 | 0.53 | |||||
ゆで・果実 | 8.6 | 0.033 | 0.26 | 0.45 | |||||
大豆 | 25.1 | 0.018 | 0.23 | 1.52 | |||||
脂肪酸 | 飽和 | 1価不飽和 | 多価不飽和 | コレステロール | |||||
摂取目安 | 750≧ | ||||||||
生・果実 | 840 | 1880 | 2770 | Tr | |||||
ゆで・果実 | 860 | 1910 | 2820 | Tr | |||||
大豆 | 2590 | 3660 | 10410 | Tr | |||||
食物繊維 | 水溶性 | 不溶性 | 食塩相当 | 硝酸窒素 | |||||
摂取目安 | 25000 | 10(g)≧ | |||||||
生・果実 | 400 | 4600 | 5000 | 0 | 0 | ||||
ゆで・果実 | 500 | 4100 | 4600 | 0 | Tr | ||||
大豆 | 1800 | 15300 | 17100 | 0 | - | ||||
摂取目安 : 普通活動成人男子の目安 (女子、少年、活動状態により加減) | |||||||||
病気 | 適用薬剤 | 殺菌剤ページへ | |||||||
土壌障害 | 土壌消毒(クロルピクリン) 輪作 親苗の健全採苗 地下水位を下げる | ||||||||
灰色かび病 | ロブラール | ||||||||
斑点細菌病 | Zボルドー | ||||||||
菌核病 | スミレックス水和剤 トップジンM水和剤 ロブラール | ||||||||
疫病 | サンドファン水和剤 | ||||||||
炭疽病 | |||||||||
軟腐病 | |||||||||
褐斑細菌病 | クプラビットホルテ水和剤 | ||||||||
黒星病 | |||||||||
うどんこ病 | カリグリーン | ||||||||
べと病 | ジマンダイセン水和剤 サンドファン水和剤 | ||||||||
褐斑病 | |||||||||
つる枯病 | |||||||||
さび病 | カリグリーン | ||||||||
黒腐病 | |||||||||
果実陥没病 | |||||||||
果実汚斑細菌病 | |||||||||
白斑病 | |||||||||
フザリウム立枯病 | |||||||||
萎黄病 | |||||||||
黒斑病 | |||||||||
じゃのめ病 | |||||||||
紫斑病 | トップジンM水和剤 Zボルドー水和剤 ベルクート水和剤 ベンレート水和剤 トップジンMゾル | ||||||||
害虫 | 適用薬剤 | 殺虫剤御ページへ | |||||||
ハダニ類 | マラソン乳剤 | ||||||||
タバココナジラミ | |||||||||
シロイチモジヨトウ | ダイアジノン粒剤 | ||||||||
ハスモンヨトウ | アファーム乳剤 アタブロン乳剤 オルトラン粒剤 | ||||||||
ヨトウムシ | トアローCT エスマルクDF | ||||||||
コナガ | トアローCT エスマルクDF | ||||||||
アオムシ | トアローCT エスマルクDF | ||||||||
オオタバコガ | エスマルクDF | ||||||||
アブラムシ類 | マラソン乳剤 スミチオン乳剤 オルトラン乳剤 | ||||||||
インゲンテントウ | マラソン乳剤 | ||||||||
ハモグリバエ | マラソン乳剤 アファーム乳剤 | ||||||||
アザミウマ類 | マラソン乳剤 | ||||||||
フタスジヒメハムシ | アルバリン顆粒 | ||||||||
コガネムシ幼虫 | ダイアジノン粒剤 マラソン乳剤 | ||||||||
ダイスサヤ゙タネバエ | スミチオン乳剤 ダイアジノン粒剤 アルバリン顆粒 | ||||||||
マメシンクイガ | スミチオン乳剤 オルトラン乳剤 ダイアジノン粒剤 マラソン乳剤 | ||||||||
マメヒメサヤムシガ | スミチオン乳剤 | ||||||||
ダイズシストセンチュウ | ネマトリンエース | ||||||||
カメムシ類 | スミチオン乳剤 ダイアジノン粒剤 アルバリン顆粒 マラソン乳剤 | ||||||||
ケラ ネキリムシ類 | ネキリトン | ||||||||
シロイチモジヨトウ | スミチオン乳剤 | ||||||||
マダラメイガ | スミチオン乳剤 ダイアジノン粒剤 |
マメコガネ
モザイク病(ウィルス)葉色の濃淡
褐斑細菌病(細菌)
わい化病(ウィルス)葉の縮れ
害虫益虫写真
ホウズキカメムシ
ハスモンヨトウ若齢幼虫群生
ハスモンヨトウ食害
7/5
7/17
9/4
9/25
9/27