高温日照が必要な暖地型野菜で、日照不足は茎葉の徒長のみが見られる。(生育温度25〜35℃ 芋肥大温度20〜30℃)よって、低温(15℃以下)には極めて弱い。ツルの繁茂してくると土壌表面温度が下がり、結果、芋肥大の適温20〜25℃に持っていきやすい。

通気性、排水性が良い耕土の深い畑を作ります。地温が高いと根付きが良く成長も早いと言われているのでマルチ栽培にも挑戦してみたい。定植1ヶ月前にうねを立て、灌水をして土壌水分をやや多めにしてから、雑草対策も兼ね黒マルチを張ります。灌水時には畝全体に遮光ネットの80%で覆い灌水すると、水勢による土壌表面の粘質化を防ぐことが出来ます。また、マルチ栽培は土壌水分を適度に保つ効果があり、乾燥化による収穫量の減少を防ぐと云われている。

土壌の質の幅は広く砂地〜粘土質まで、水素イオン濃度は5〜7までとこれも広いので、石灰等調整の必要性は少ないです。5月に入ると(関東地方)種苗店やホームセンターで芋ツルが販売されます。見た目に茎葉がしっかりとして萎れていなく、生長部を除いた葉の数が7〜8枚のものを選びます。萎れたものの方が良いという人もいらっしゃいますが、私は茎葉に生気があるものの方が良いと思います。

ただし、故意に縮れを防ぐようにして(茎を水につける)販売していることもありますので見極めが必要です。そのような芋ツルは茎の2〜3pを切れの良いはさみ等で切断し、切断部を晴天日の日陰で乾燥させてから植え付けるようにします。

植え付けは株間30〜35pとし、水平植え、船底植えとします。葉数が5枚未満の場合はツルを突き刺すような感じの斜め植え、垂直植えにしますが、株間は25pと密植できます。どの植え方も葉を必ず地表に出すことが必要です。

マルチ栽培の船底植えでは、マルチの切り込みを畝に対して30〜45度とし、切込みにそって植え付きます。角度をつけるのはマルチカットの時にカットの連続性を防ぐ効果があります。ただし、この場合畝の頂面が20p以上ある時に限りますけれどね。植え付け後、芋ツルの両側にある切込み部分に砂か土で重石をしマルチ下の熱風から苗を守ります。経験からは砂が扱いやすいし、病原菌から遠ざける効果もあると思います。因みに砂(川砂)はホームセンターで1袋200円以下で売っていますし、必要量も家庭菜園では1袋で十分でした。

肥料は通常野菜と比べると少ない施肥でよく、特に窒素過多(標準施肥成分NPK比で4:10:10)にならないよう注意します。圃場の肥料状態がわからない場合は(耕作地)無窒素肥料でスタートし、葉色などを観察して追肥での対応がよいと思います。

病害虫の被害は収穫には特段響きませんでしたがセンチュウの被害で芋肌が荒れた物が見られた。マルチ栽培のおかげで雑草からの労力から解放されました。

サツマイモは収穫後1ヶ月してからがベターな食べごろです。2ヶ月待つとベストに食べごろです。

さつまいも

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作物名 さつまいも
科 族 目 ヒルガオ科サツマイモ属
原産地方 中央アメリカ
作物特性 糖質、カリウム、マグネシウム、鉄、銅、マンガン、ビタミンBナイアシン葉酸群、C、E、食物繊維が多いカロリー健康食
栽培特性 特に糖質、カリウム、銅、ビタミンB6、葉酸、C、E、パントテン酸、食物繊維を多く含む
糖質は血液により筋肉、脳細胞に運ばれそれらを働かせる為のエネルギー源となり、力や熱を得る元となります
カリウム:ナトリウムを対外に排出する効果のあるところからそれに伴う血圧の低下など生活習慣病予防に寄与
マグネシウム:造骨に必要とされ、又自律神経の安定に寄与し各種生活習慣病を予防する
鉄:赤血球を構成するヘモクロビンの成分で体内に酸素を供給する重要な働きがあり不足すると貧血症になる
銅:赤血球を作るのに触媒としての作用があり、鉄とのバランスの取れた摂取が必要
マンガン:エネルギー代謝に必要な酵素や生体維持の為の各種酵素の成分として必要ミネラル
ビタミンB6はエネルギー変換酵素に触媒的に働き食欲を高め、血管障害を予防する効果がある
葉酸は造血作用に働いて健全な血液を作り出す
ビタミンCは抗酸化作用があり活性酸素の増加を防ぎ抗癌作用があるといわれている
ビタミンEは抗酸化作用があり、活性酸素を押さえ老化や悪玉コレステロールによる血管障害など生活習慣病の予防
パントテン酸はエネルギー変換に触媒的に働き肥満や生活習慣病予防、免疫力強化に働きがあるといわれる
食物繊維は主に消化器官を適切な状態に保つと共に、それによって各種の生活習慣病の予防に寄与している
黄肉質、紫肉質さつま芋はビタミンAβカロテン、アントシアニン色素が多く含まれているので栄養バランスが良くなる
さつまいもを低カロリー食品と紹介されることもあるらしいが、それなりの熱量を持った食品ですから食べすぎると・・・
品種等 金時 紅あずま
生育土壌 pH5.5〜7 水持ち良く通気性がある
播種時期
植付時期 4月〜5月(萌芽苗)
発芽地温 15〜20℃
生育温度 25〜35℃
収穫時期 9月〜11月
保存方法 適温適湿囲い箱 穴掘り土中
さつまいも 単位は上段を除き100g当りmg(mg/100g) 日本食品標準成分表より
構成物質 熱量(Cal) 水分g タンパク質g 脂質g 炭水化物g 灰分g
摂取目安 2500 60 70 400
生・根塊 132 66.1 1.2 0.2 31.5 1
蒸・根塊 131 66.4 1.2 0.2 31.2 1
焼・根塊 163 58.1 1.4 0.2 39 1.3
無機質 ナトリウム カリウム カルシウム マグネシウム リン 亜鉛 マンガン
摂取目安 4000≧ 2500 1000 350 1000 10 10 1 4
生・根塊 4 470 40 25 46 0.7 0.2 0.18 0.44
蒸・根塊 4 490 47 19 42 0.6 0.2 0.17 0.5
焼・根塊 13 540 34 23 55 0.7 0.2 0.2 0.32
ビタミン A(カロテン) A(レチノール) B1 B2 ナイアシン B6 B12 C D
摂取目安 0.7 1.5 1.5 15 1.5 0.0024 100 0.005
生・根塊 0.023 0.002 0.11 0.03 0.5 0.28 0 29 0
蒸・根塊 0.027 0.002 0.1 0.03 0.7 0.23 0 20 0
焼・根塊 0.006 0.001 0.12 0.06 1 0.33 0 23 0
ビタミン E K 葉酸 パントテン酸
摂取目安 10 0.07 0.25 7
生・根塊 1.6 0 0.049 0.96
蒸・根塊 1.5 0 0.046 0.97
焼・根塊 1.3 0 0.047 1.3
脂肪酸 飽和 1価不飽和 多価不飽和 コレステロール 硝酸窒素
摂取目安 750≧
生・根塊 30 Tr 60 0 -
蒸・根塊 30 Tr 60 0 -
焼・根塊 30 Tr 60 0 -
食物繊維 水溶性 不溶性 食塩相当 硝酸窒素
摂取目安 25000 10(g)≧
生・根塊 500 1800 2300 0 -
蒸・根塊 1000 2800 3800 0 -
焼・根塊 1100 2400 3500 0 -
摂取目安 : 普通活動成人男子の目安 (女子、少年、活動状態により加減)
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土壌障害 土壌消毒(クロルピクリン等) 輪作 親苗の健全採苗 地下水位を下げる 
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シロイチモジヨトウ
ハスモンヨトウ
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オオタバコガ
タバコガ
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ネコブセンチュウ 土壌消毒(クロルピクリン等) 輪作 親苗の健全採苗 地下水位を下げる 
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タネバエ
タマネギバエ
ハイマダラノメイガ
ハモグリバエ類
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