9〜10月蒔き 5〜6月収穫
冷涼な気候を好むので初秋種まきし晩秋に定植が育てやすく、結果も良いと思います。(約1週間で発芽する)家庭菜園では中早生種の赤たまねぎ、同じく早生の黄たまねぎ、晩生種のたまねぎを1:1:3位で栽培すると楽しめます。種まきはすじまきで、面倒でも丁寧に5mm間隔に種を置くようにして蒔くと後の管理が大変楽で、揃った苗が得られます。種はその年の発芽有効期間をもっている種を用い、保存状態の良好な種を除いて、有効保証期間外の種を使用しない。早生種は中晩生種より3週間ほど早く種まきし、およそ8月下旬ころから9月上旬までの間が目安です。(早生種は球(葉鞘部)の肥大が早く始まるのでできるだけ根の発達を促進しておくほうが良い)
栽培上注意をすることはむやみに早蒔きして大苗を定植しないことです。(定植時の苗の大きさ、重さで低温に感応して花芽ができ抽台が早くなるといわれています)
特に晩生種で長期間利用する品種では定植を遅らせて、肥大よりも中形で硬くしまった方が萌芽が遅く結果は良いです。(保存期間は2月下旬ごろまではOK、3月下旬までが目下の目標です)
定植深さは苗の白い部分の1/2とします。(浅いと冬の強風にあおられ根の活着が悪く生育不良となり、深いと降雨などにより成長部の腐敗で欠株となります)
穴あけ後苗を挿入したら株元を強めに鎮圧し、苗の安定を図ります。
冬季の季節風を防ぐ防風ネットを風上(北、西)に設置すると根の張りが良くなります。冬季乾燥が続くときは晴天の午前中に灌水しますが、大量の灌水は控えます。ポリフイルムでマルチをすると早生種の肥大が良く雑草を防ぐことが出来ます。一回目の追肥は12月中、下旬に施します。3月頃になるとマルチ植穴に雑草が生えてくるので最後の追肥と共に抜き取ります。
無マルチの場合は厳冬期の土壌凍結で根が浮き上がらないように株元をわらなどで防寒すると雑草も少なく安心できます。ただし、3月中旬ごろからはわらを薄くして地温の上昇を図り球の肥大を促します。この時に最後の追肥を施し(1回目は定植後30〜45日)、収穫まで雑草や病虫害の防除に気を配ります。また、同時に葉部が白っぽくなるべと病に予防のためにダコニール1000、ジマンダイセン水和剤等を散布します。展着剤を大目に添加し、症状が見られなくとも予防を主目的に散布すると農薬散布を軽減できるので、お勧めしたい。
気温が上がってくると同時に病害虫も活発となってくるので注意して防除します。早、晩種によって収穫時期が異なるので、圃場にそれらを混植え付けたときは境目の目印をしておく。赤玉ねぎは葉莢部が赤みを帯び、ほとんどが中早生、極早生種なので見た目でわかりますが、黄色種は見分けがつきません(肥大が早いので分ることもあります)。
黄色種の内でも極早生の玉ねぎは播種、植え付け時期が普通栽培より前倒しになりますが、、新玉ねぎとして4月頃収穫できるので1〜2割は栽培してみたい品種です。普通栽培種と異なり、葉莢部のしっかりしている時の収穫となり、食味期間も1週間くらいと短時間ですので、全部を収穫しないで圃場に置いておくと、賞味期限を3倍くらいに伸ばせると思います。まだまだ栽培をしたことがないので、次回挑戦してみたいと思います。
収穫は葉鞘部の強度が弱くなり葉部を支えきれなくなって全体の7割くらいが倒伏したころが良いと思います。長く圃場の置いておくと気温の上昇などに伴い発病の危険が多くなり、貯蔵中に発病することも多くなります。貯蔵は葉鞘部を紐でつるし乾燥する方法がありますが、その場所がないときは葉鞘部を長めに切り(球から10cm位)市販の野菜ネットに入れて乾燥、貯蔵します。(貯蔵中は雨など水濡れは禁物で、濡れてしまった場合は即乾かします。ネットは3kg〜5kg用が扱いやすい)
玉ねぎは冬季に一部アブラナ科葉菜やホウレンソウと共に家庭菜園作業の花形となる野菜です。何人の圃場にも栽培が見られ、楽しみの中心にあります。
作物名 | たまねぎ | ||||||||
科 族 目 | ゆり科ねぎ属 | ||||||||
原産地方 | コーカサス北部〜中央アジア | ||||||||
作物特性 | カリウム、銅、ビタミンB6、葉酸、ビタミンC、食物繊維が多いが、栄養価は総じて低い低カロリー健康食品 | ||||||||
栽培特性 | 但し、多くの料理に多量に使われているので総摂取量としては多くなる | ||||||||
カリウム:ナトリウムを対外に排出する効果のあるところからそれに伴う血圧の低下など生活習慣病予防に寄与 | |||||||||
銅:赤血球を作るのに触媒としての作用があり、鉄とのバランスの取れた摂取が必要 | |||||||||
ビタミンB6はエネルギー変換酵素に触媒的に働き食欲を高め、血管障害を予防する効果がある | |||||||||
葉酸は造血作用に働いて健全な血液を作り出す | |||||||||
ビタミンCは抗酸化作用があり活性酸素の増加を防ぎ抗癌作用があるといわれている | |||||||||
食物繊維は主に消化器官を適切な状態に保つと共に、それによって各種の生活習慣病の予防に寄与している | |||||||||
炭水化物にはオリゴ糖、果糖、ブドウ糖等の甘み成分が多く、加熱調理によりさらにうま味が加わる | |||||||||
辛味成分、催涙成分、臭い成分などの作用は重要な効果があると言われ生活習慣病予防の強い味方 | |||||||||
(血液流動性改善、高血圧予防、動脈硬化予防、中性脂肪改善、コレステロール値改善、血糖値改善などなど) | |||||||||
品種等 | サラダ玉ネギ アタック カルレット 泉州中高黄 ネオアース 赤たまサラダ | ||||||||
生育土壌 | pH6.5〜7.5 水持ち良く通気性がある | ||||||||
播種時期 | 9月〜10月 | ||||||||
植付時期 | 11月〜12月 | ||||||||
発芽地温 | 15〜20℃ | ||||||||
生育温度 | 15〜25℃ | ||||||||
収穫時期 | 5月〜6月 | ||||||||
保存方法 | 外皮乾燥常温 外皮乾燥冷蔵 | ||||||||
たまねぎ | 単位は上段を除き100g当りmg(mg/100g) | 日本食品標準成分表より | |||||||
構成物質 | 熱量(Cal) | 水分g | タンパク質g | 脂質g | 炭水化物g | 灰分g | |||
摂取目安 | 2500 | 60 | 70 | 400 | |||||
生・根塊 | 37 | 89.7 | 1 | 0.1 | 8.8 | 0.4 | |||
ゆで・根塊 | 31 | 91.5 | 0.8 | 0.1 | 7.3 | 0.3 | |||
無機質 | ナトリウム | カリウム | カルシウム | マグネシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 | 銅 | マンガン |
摂取目安 | 4000≧ | 2500 | 1000 | 350 | 1000 | 10 | 10 | 1 | 4 |
生・根塊 | 2 | 150 | 21 | 9 | 33 | 0.2 | 0.2 | 0.05 | 0.15 |
ゆで・根塊 | 3 | 110 | 18 | 7 | 25 | 0.2 | 0.1 | 0.05 | 0.12 |
ビタミン | A(カロテン) | A(レチノール) | B1 | B2 | ナイアシン | B6 | B12 | C | D |
摂取目安 | 0.7 | 1.5 | 1.5 | 15 | 1.5 | 0.0024 | 100 | 0.005 | |
生・根塊 | 0.001 | Tr | 0.03 | 0.01 | 0.1 | 0.16 | 0 | 8 | 0 |
ゆで・根塊 | 0.001 | Tr | 0.03 | 0.01 | 0.1 | 0.11 | 0 | 5 | 0 |
ビタミン | E | K | 葉酸 | パントテン酸 | |||||
摂取目安 | 10 | 0.07 | 0.25 | 7 | |||||
生・根塊 | 0.1 | Tr | 0.016 | 0.19 | |||||
ゆで・根塊 | 0 | Tr | 0.011 | 0.15 | |||||
脂肪酸 | 飽和 | 1価不飽和 | 多価不飽和 | コレステロール | |||||
摂取目安 | 750≧ | ||||||||
生・根塊 | - | - | - | 1 | |||||
ゆで・根塊 | - | - | - | 0 | |||||
食物繊維 | 水溶性 | 不溶性 | 食塩相当 | 硝酸窒素 | |||||
摂取目安 | 25000 | 10(g)≧ | |||||||
生・根塊 | 600 | 1000 | 1600 | 0 | Tr | ||||
ゆで・根塊 | 700 | 1000 | 1700 | 0 | Tr | ||||
摂取目安 : 普通活動成人男子の目安 (女子、少年、活動状態により加減) | |||||||||
病気 | 適用薬剤 | 殺菌剤ページへ | |||||||
土壌障害 | 土壌消毒(クロルピクリン等) 輪作 親苗の健全採苗 地下水位を下げる | ||||||||
灰色かび病 | ロブラール スミレックス水和剤 ベンレート水和剤 ベルクート水和剤 ジマンダイセン水和剤 ストロビーフロアブル | ||||||||
ビスダイセン水和剤 ダコニール1000 オーソサイド水和剤80 | |||||||||
斑点細菌病 | Zボルドー水和剤 | ||||||||
菌核病 | ベルクート水和剤 | ||||||||
白色疫病 | リドミルMZ水和剤 ジマンダイセン水和剤 ビスダイセン水和剤 | ||||||||
疫病 | オーソサイド水和剤80 | ||||||||
灰色腐敗病 | ロブラール スミレックス水和剤 ベンレート水和剤 ベルクート水和剤 ジマンダイセン水和剤 トップジンMゾル | ||||||||
ストロビーフロアブル トップジンM水和剤 ビスダイセン水和剤 | |||||||||
軟腐病 | Zボルドー水和剤 アグレプト水和剤 カッパーシン水和剤 アグリマイシン水和剤 キノンドー水和剤40 | ||||||||
ビスダイセン水和剤 | |||||||||
褐斑細菌病 | Zボルドー水和剤 | ||||||||
乾腐病 | ベンレート水和剤 トリフミン水和剤 | ||||||||
うどんこ病 | カリグリーン | ||||||||
べと病 | Zボルドー水和剤 リドミルMZ水和剤 ジマンダイセン水和剤 ビスダイセン水和剤 ダコニール1000 | ||||||||
褐斑病 | |||||||||
小菌核病 | トップジンM水和剤 | ||||||||
白さび病 | |||||||||
さび病 | バイレトン水和剤5 ストロビーフロアブル カリグリーン テーク水和剤 ジマンダイセン水和剤 | ||||||||
白斑病 | |||||||||
黒斑病 | ロブラール ジマンダイセン水和剤 | ||||||||
黒腐病 | Zボルドー水和剤 | ||||||||
葉枯病 | |||||||||
黄斑病 | |||||||||
春腐病 | |||||||||
株腐病 | |||||||||
根こぶ病 | |||||||||
茎枯病 | |||||||||
苗立枯病 | オーソサイド水和剤80 | ||||||||
斑点病 | |||||||||
害虫 | 適用薬剤 | 殺虫剤ページへ | |||||||
ハダニ類 | |||||||||
タバココナジラミ | |||||||||
オンシツコナジラミ | |||||||||
シロイチモジヨトウ | アファーム乳剤 アタブロン乳剤 | ||||||||
ハスモンヨトウ | アファーム乳剤 | ||||||||
ヨトウムシ | トアローCT エスマルクDF アファーム乳剤 | ||||||||
コナガ | トアローCT エスマルクDF オルトラン乳剤 | ||||||||
アオムシ | トアローCT エスマルクDF オルトラン乳剤 | ||||||||
オオタバコガ | エスマルクDF アファーム乳剤 | ||||||||
タバコガ | アファーム乳剤 | ||||||||
アブラムシ類 | スミチオン乳剤 マラソン乳剤 | ||||||||
イモグサレセンチュウ | |||||||||
ネコブセンチュウ | |||||||||
アザミウマ類 | スミチオン乳剤 アタブロン乳剤 オルトラン水和剤 マラソン乳剤 アルバリン顆粒水溶液 | ||||||||
タネバエ | ダイアジノン粒剤5 | ||||||||
タマネギバエ | ダイアジノン粒剤5 | ||||||||
ハイマダラノメイガ | |||||||||
ハモグリバエ類 | マラソン乳剤 | ||||||||
ナメクジ カタツムリ類 | |||||||||
コガネムシ類幼虫 | ダイアジノン粒剤5 | ||||||||
ネキリムシ | |||||||||
ケラ ネキリムシ類 | ダイアジノン粒剤5 | ||||||||
キスジノミハムシ | |||||||||
ネギコガ |
べと病
べと病 (糸状菌)
葉枯病 (糸状菌) 中央
カブラヤガ゙(ネキリムシ)
カブラヤガ食害
カブラヤガ食害
べと病
ネギアザミウマ
ネギアザミウマ
ハモグリバエ
ハモグリバエ
べと病
べと病
葉枯病
黒班病 黒紫の病斑
抽台の玉ねぎ 右側
病気ではないけれど
二つ切り断面
白色疫病
11/6
1/23
2/9
5/7
6/11
2008年栽培
2008年11月6日
植え付け
2009年1月23日 2月9日
生育中
5月7日 6月11日
赤玉ねぎ 乾燥ネット